昇進祝い・栄転祝いのお祝い状の書き方と書式(文例・例文)

昇進祝い・栄転祝いのお祝い状の(文例・例文)

昇進や栄転のお祝い状は、儀礼的な色彩の強い書状ですから、形式に基づいて書くことが必要です。祝意を表し、これまでの交誼に謝し、今後の活躍を祈る形でまとめましょう。ただし、激励の忠告はかまいませんが、過度の忠告にならないように注意しましょう。なお 「散る」 「傾く」 などの忌み言葉は避けましょう。たとえば、気候の挨拶などでは「桜の散る季節」より「新緑のまぶしい季節」が適切になります。

 

昇進・栄転を祝う 「基本文例」

 

<あらたまった相手向き>

 

拝啓 早春の候、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。平素は当社に格別のご厚情を賜り、まことにありがとうございます。

 

さて、承りますれば、このたび、○○取締役にご昇進との由、衷心よりお祝い申し上げます。今後はさらに激務となりましょうが、御身お大切になさり、いっそうの、敏腕をただ、揮(ふる)われんことを祈ってやみません。

 

ご多忙と存じ、まずは書中にてお祝い申し上げます。 敬具

 

<親しい相手向き>

 

拝啓 この度は○○支店長としてご栄転とのこと、まことにおめでとうございます。△△支店ご在任中は、ひとかたならぬお世話になり、心より感謝いたしております。山田様とお仕事ができなくなるかと思うと一抹の寂しさがありますが、何分にもご栄転でございますから、心を揮(ふる)ってお祝いせねばと筆を執った次第です。今後は一層の激務が待ち受けていることと存じます。

 

どうか十分にお体に気をつけて、ますますご活躍なさることを期待しております。いずれ日を改めて壮行の会を設けたいと存じますが、本日は取り急ぎお祝いのみにて失礼をいたします。 敬具

 

<昇進か栄転か迷う場合>

 

拝啓 このたびは、○○支店へご栄転とのこと、△△支店ご在任中は、ご高配にあずかりまして、厚く御礼を申し上げます。新任地でも、これまでのご経験を生かし、存分にお力を発揮なされるものと期待しております。従前とは違ったご苦労もおありかと存じますが、どうかお体に気をつけてご活躍なさいますように。 敬具

役職が上がっていれば「昇進」、転勤の場合も降格でなければ「栄転」ということばを使うのは差し支えない。ただし、本人にとって望ましくない異動や左遷と推察されるときは、お祝いのことばを省き、健闘を祈るにとどめる。

 

同期入社の友人の昇進を祝う

拝啓 係長に昇進とのこと、ほんとうにおめでとう。○○君の日ごろの目覚しい活躍ぶりは、当△△支店にも届いており、同期トップの昇進は当然といえましょう。これからは責任が重くなる分、やりがいも大きいことと思います。存分に力を発揮し、さらに飛躍することを祈ります。

 

まずはお祝いのみにて。 敬具

 

家族で海外赴任する友人

前略 春からシンガポールへご赴任とのこと、ご準備は進んでいますか。伺うところによると、ご主人は現地の責任者とのこと、和江さんもきっとよき協力者としての仕事をお支えになるのでしょうね。シンガポールは治安もよく美しい国と聞いておりますが、どうかお体に気をつけて。たまには手紙をくださいね。 早々

 

元の上司の昇進を祝う

拝啓 御無沙汰しておりますが、ご健勝にお過ごしのことと存じます。

 

さて、このたびは取締役にご昇進とのこと、心よりお祝い申し上げます。入社以来数々の親身なご指導を受けてまいった私にとりましても、大きな喜びでございます。一層の重責を担れることとなりますが、これまで以上の統率力を発揮されますよう祈念しております。本来ならば、拝眉(はいび)のうえお祝いを申し述べるところでございますが、遠方のゆえかなわず、略儀ながら書面にて失礼をいたします。敬具

 

>>その他の1月〜12月の時候・挨拶と結びの文例集はこちらへ
>>お祝い状の目次へ