ビジネスのマナーは服装・身だしなみから
服装・身だしなみ
会社内(職場)でのきちんとした服装は、周囲の人に対する敬意や誠意の表れです。シャレと身だしなみを混同しないようにビジネスマンとして心得ましょう。
服装で人柄や常識度を判断されることも…
「おしゃれ」 が自分をかっこよく見せるために飾ることだとすれば、「身だしなみ」 は、周囲の人に不快感を抱かせないための心配りです。会社は仕事をするための場所ですから、身を飾る必要はありませんが、ビジネスマナーとして頭髪や服装に気を配ることは重要です。
また、服装には人柄や常識度が反映されるものです。大事な人とお目にかかるときは、相手に敬意を表す意味で、ある程度改まった服装にしたほうがよいでしょう。ラフすぎる服装では、相手によっては 「私を軽んじている」 と思われかねません。
ビジネスルックは清潔・上品・控えめが原則
服装は仕事にも影響します。きちんとした服装をしていれば、気持ちも引き締まり、仕事の能率も上がります。「ビジネスマナー」がけっして高級なものという意味ではありません。清潔で、ビジネスの場にマッチした、品位があり違和感を与えない控えめなものであればよいということなのです。
男性の服装チェックポイント
【Yシャツと上着】
Yシャツは和服でいえば、長じゅばん(着物を着る場合の下着)にあたるものですから、Yシャツ姿で人に会うのはマナーに反します。職場内ではともかく、他社の人と会うときには、かならず上着を着用しましょう。上着のボタンをかけずにYシャツを見せるのも好ましくありませんので、一つでもかけるようにします。三つボタンなら二つ、二つボタンなら一つだけかけて、下の一つははずしておくのが正統な着こなしとされています。
なお三つ揃いのスーツは、ベストがYシャツを隠しますから、上着のボタンはかけません。Yシャツの袖口は、上着の袖から1〜3cmほどのぞかせます。カフスボタンをする場合は、シンプルで小さめのものにします。
【ズボン】
折り目が消えてしまったズボンは、だらしない印象を与えます。きちんとプレスしたものを着用しましょう。ズボン丈(たけ)が長すぎるものや、短すぎるものも、締りがなかったり、間の抜けた感じがするものです。直立したときに、裾の前の部分が靴の甲にかかって、ふんわりとひだができるくらいの長さに調整します。
【ネクタイ】
派手なネクタイはビジネス用ではありません。スーツとマッチした上品なものを選びましょう。長さは、ベルトのバックルがネクタイの先で隠れるように調節して結びます。ネクタイピンはつけなければならないものではありませんが、30歳代後半になったら、ネクタイピンとカフスボタンをつけたほうが落ち着きが感じられます。
【靴・靴下】
靴は黒か茶色で、スーツの色に合ったものを選び、きれいに磨いておきます。靴下は黒っぽいダーク系のものにします。
女性の服装チェックポイント
【洋服】
オーソドックスなデザインでおとなしい色のものが無難です。パンツルックの場合は、ある程度ドレッシーなものがオフィスには向いています。流行を追うよりも、動きやすさ、働きやすさを重視して選びましょう。スカート丈は、お辞儀をしたときや腰をかけたとき、階段を上るときのことを考えて選びます。
【靴・ストッキング】
靴は他人にはよく目に付くところです。 「足元を見るとその人の生活態度がわかる」 という人もいますから、手入れを怠らないようにしましょう。ヒールの部分の皮がはがれていたり、かかとが磨り減った靴も、ルーズな印象を与えます。
ストッキングのたるみや伝線なども自分では気がつかないことも多いもの。ストッキングの替えをいつも所持しておきましょう。ヒールが高すぎる靴は歩きにくく、足や腰にも悪影響を及ぼします。オフィスでは、3cmくらいのローヒールが適当です。
【化粧・香水・マニキュア】
化粧は自然な仕上がりを心がけ、香水もにおいが強いものは避けます。口紅とマニキュアは、真っ赤なものや不健康そうに見えるダークカラーはふさわしくありません。透明か、なるべく肌色に近いものにします。
身だしなみのチェックポイント
【男性の場合】
- 髪の毛が乱れてないか
- 整髪料の香りが強すぎないか
- 鼻毛・ひげ・爪の手入れは十分か
- ネクタイが曲がっていないか
- ワイシャツはプレスされているか
- ボタンが取れていたり汚れやほつれがないか
- ズボンの折り目がついているか 靴は磨いてあるか
【女性の場合】
- お辞儀したとき、髪が顔にかからないか
- 化粧が濃すぎないか、香水がきつくないか
- アクセサリーが派手すぎないか
- 襟や袖口が汚れていないか
- フケや抜け毛が落ちていないか
- スカートがしわになっていないか、丈は短すぎないか
- ストッキングが伝線していないか