香典の金額の相場・香典袋(不祝儀袋)の書き方・郵送マナーがわかる

香典(不祝儀)のマナー

香典(不祝儀))はもともと、故人の霊に供えるお香のことでしたが、現在では、葬儀費用の足しにという意味で現金を贈ることが一般化しています。

 

お通夜・葬儀葬式・告別式:香典の金額(相場)

香典(不祝儀)の金額の相場にはこれといった決まりはありませんが、ふつうは次のことを念頭において決めます。

  • 故人や遺族との親密度〜親族や親しい友人・知人は、ほかの人より少し多めに包みます。
  • 一家の故人の立場〜故人が一家の中心的な存在である主人や主婦の場合は、お年寄りや子供より多めに包むことが多いようです。
  • 自身の社会的な地位や年齢〜肩書きのある中高年者は、若い一般社員より多く包む必要があるでしょう。

●香典(不祝儀)の金額の相場は、地域や習慣によって異なりますが、こちらの表は一応の目安になりますので、
 参考にしてください。

香典の目安/相場 香典の目安/相場
   会社の上司     5,000〜10,000円    祖父母     10,000〜30,000円
   会社の同僚     5,000〜10,000円     両 親     50,000〜100,000円
   会社の部下     10,000円      兄弟・姉妹     50,000〜100,000円
   取引先関係     5,000〜10,000円      親族/親戚     10,000〜30,000円
   友人・知人     5,000〜10,000円      隣近所     5,000〜10,000円
  友人・知人の家族     5,000〜10,000円

 

香典袋/不祝儀袋の書き方(表書き) / 宗旨(宗派)によって違う

仏教/仏式のお葬式の場合

宗派がわからない時は 「御霊前」と書くことが多く、ほかに 「御香典」 「御香料」 と書く場合もあります。
ただし、浄土真宗は、「御仏前」 と書きます。死者は即浄土に往生したのであり、「霊」は認めていませんので 「御霊前」 は用いません。
また、曹洞宗(禅宗系)などは、教義に 「浄土」 は存在しませんので、「御仏前」 とするのが一般的のようです。
四十九日以後の法要(法事)は、「御仏前」と書きます。

 

神道/神式のお葬式の場合

仏教で行う焼香がありませんので香典という言葉がありません。「玉串料」 「御玉串料」(おんたまぐしりょう)と書き、「御神饌料」(ごしんせんりょう) 「御榊料」(おさかきりょう)と書く場合もあります。宗派がわからないような場合は 「御霊前」が一般的のようです。

 

 

キリスト教のお葬式の場合

「お花料」「御花料」 「御ミサ料」 「御霊前」と書きます。「お花料」 の場合は、十字のついたキリスト教専用の香典袋を使用し、カトリック・プロテスタント共通で宗派を問わず使えます。「御霊前」 「御ミサ料」 はカトリック専用の香典の表書きです。「御霊前」にかぎって は、仏式・神道・キリスト教式に共通の使用ができます。

 

 

香典の供え方/ 出し方

受付で係りの人に渡す時は、表書きを係りの人が読める向きにして「どうぞご霊前にお供え(おそなえ)ください」と、ひと言添えて渡します。受付が設けられていない場合は、祭壇のある部屋まで進み、ご遺族にお悔やみを述べてから、焼香の前に祭壇に供えます。この時も表書きがご霊前に、向くように差し出します。また、祭壇がない場合には、喪主かご遺族に直接手渡します。手渡すときは、相手側に袋の向きを変えてから差し出すのがマナーです。

 

また香典のお断りがある場合は、無理に渡すことは控えましょう。
香典は不祝儀袋にいれ、ふくさに包んで持参するようにします。これは不祝儀袋を汚さないというのがその主旨であるため、地味な色の小ふろしきや白いハンカチで代用しても構いません。

 

注意!
香典袋に入れるお札は新札は避ける(死を予測して用意した印象を与える)ようにしましょう。もし新札しか手元に無かった場合は、一度折り目をつけてから香典袋に入れると良いでしょう。(お金も入れ忘れないように)

>>受付でのマナーはこちら

 

香典の郵送

諸事情でどうしても葬儀にかけつけられない場合には、香典は郵送してもかまいません。葬儀に参列できない場合は、まず弔電を打ち、追って香典を郵送するようにしましょう。

 

郵送する際の手順は
  • 香典袋は現金書留の封筒に収まるサイズになっていますので、現金を包んだ香典袋を、現金書留の封筒に入れて喪主宛てに速達で郵送します。(現金書留の封筒に現金だけを直接入れることはいけません)
  • 香典袋(不祝儀袋)の表書きや中袋への住所氏名等の記入は、葬儀に持参する時と同じように全て記入します。(現金書留封筒に住所氏名を記入したからといって香典袋の記入を省略してはいけません)
  • 香典の郵送時には、お悔やみの言葉と参列できない無礼とお詫びを、手書きの手紙で一筆添えましょう。(白い便箋でお悔やみ状を添えると丁寧)

>>お悔やみ状の文例はこちら

注意!
お通夜・葬儀葬式・告別式に参列できない場合には、他の弔問者(知人等)に香典を預けることは相手方に対して失礼にあたります。(企業などの部署代表者が持参する場合は例外)他の郵送法に 、香典を弔電と一緒に電報為替という形で送る方法もありますが、ご遺族側の換金処理などの手間を考えると、現金書留で郵送したほうが親切です。