お悔やみ状(おくやみ状)の書き方と文例(例文)

お悔やみ状の書き方と文例(例文)

お悔やみ状は弔問の代わりに送るものです。通夜や葬儀に参列できない場合は、とりあえず手紙でお悔やみを述べましょう。

 

時候の挨拶などは省き、すぐにお悔やみのことばを

お悔やみ状は頭語や時候の挨拶などはすべて省き、次のような内容で構成します。

  1. 訃報を受けて驚いたことやお悔やみのことば
  2. 遺族をなぐさめ、励ますことば
  3. 弔問に行けないことへのおわび
  4. 香典を送ったこと

 

頭語を書きませんから、結語も書きませんが、冥福を祈って 「合掌」 で締めくくることもあります。

 

なお、香典を送った場合は、後で遺族が香典返しをするときの名簿代わりになるように、香典を送った旨をはっきり書いておきます。後日焼香に出向くつもりであれば、その点についても書き添えておきましょう。
お悔やみ状では、ほかの用件を書いたり、追伸文を書くのはタブーです。また、次のような忌み言葉を使わないように注意しましょう。
死ぬ・滅ぶ・去る・重ねる・再び・折り返し・追って・重ねがさね・返すがえす・しばしば・近々・次々など
また、 「冥福」 「成仏」 は、仏教用語ですから、故人が神教徒やキリスト教徒の場合は使えません。

 

弔問できない場合の理由の書き方

葬儀に参列できない理由は、あまり詳しく書く必要はありませんが、遠隔地に住んでいる場合は 「遠路ままならず…」、病気療養中の場合は 「病床についており…」などとするのがふつうです。

 

また、結婚式や出産など、祝い事と重なって葬儀に参列できないときは、「やむを得ない事情で…」 といった書き方をするのが礼儀です。

 

≪お悔やみ状でよく使われる言い回し≫

 

● 死を悼む

  • 謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
  • ご逝去のお知らせを受け、心よりお悔やみ申し上げます。
  • 哀悼の念にたえません。

 

● 遺族へのなぐさめ

  • お力落としのなきようお祈り申し上げます。
  • さぞご無念のことと拝察いたします。
  • お気(心)を強くもたれ、一日も早く笑顔を取り戻されますよう…
  • お悲しみはいかばかりかとお察しいたします。

 

お悔やみ状 お香典に添える基本文例 @

ご尊父様のご逝去の報に接し、ただ驚いております。かねてからご入院中とのお話は伺ってはおりましたものの、回復を信じておりました。ご家族のお悲しみはいかばかりかと存じ、心よりお悔やみを申し上げます。本来ならば、はせ参じましてご焼香申し上げるべきところ、遠方にてかなわず、こうしてお手紙をさし上げる次第でございます。まことに心苦しく存じますが、なにとぞご寛恕(かんじょ)ください。

 

心ばかりのご香料を同封いたしましたので、ご霊前にお供えいただきますよう、お願い申し上げます。ご家族の皆様、ご供養のためにもどうかご自愛ください。

 

まずは、書中にて謹んでご冥福をお祈りいたします。 合掌

 

お悔やみ状 お香典に添える基本文例 A

遠路ままならず書中をもちまして姉○○のご冥福をお祈り申し上げますことをお許しください。ささやかながら、お香典を同封いたしましたのでご霊前にお供えいただきたく存じます。

 

取り急ぎ一筆お悔やみ申しあげます。 合掌

 

お悔やみ状 母親を亡くした知人へのお悔やみ

母上様がご療養中に亡くなられたとのこと、心よりお悔やみ申し上げます。

 

ご家族の皆様にはお寂しいかぎりのことと存じますが、三年余りにわたって看護に尽くされたとの由、母上様もさぞかし満足されて、心安らかに旅立たれたことでしょう。早速ご弔問に伺うべきところですが、やむを得ない事情がございまして、ご葬儀に参列できませんことを心苦しく思っております。回向のしるしに、ささやかな香典を同封いたしました。ご霊前にお供えくださいますようお願い申し上げます。

 

まずは略儀ながら書中にてお悔やみ申し上げます。 合掌

 

お悔やみ状 夫を亡くした知人へのお悔やみ

ご主人様がご急逝されたとのお知らせを承り、驚きとともに悲しみにくれております。ご家族の皆様にはさぞかしお力落としのこととお察し申し上げます。とりわけ奥様のお嘆きを思うとお慰めのことばもございませんが、どうぞこのうえは一日も早く立ち直られますよう、心よりお祈り申し上げます。

 

私はただいま○○支社赴任中の身にて、ご葬儀に間に合いませんことをどうかお許しください。ご霊前にお花をお供えいただきたく、心ばかりのものを同封いたしました。

 

遠路よりご主人様のご冥福をお祈り申し上げます。 合掌