病気見舞い/入院見舞いの書き方と文例/例文
事情によっては宛先に注意しましょう。明るく励ます内容を原則としましょう。
病気見舞いの手紙は前文を省略するといっても、目上のかたなどに出す場合は、いきなり主文から入るのは考えものです。そんなときは、「急啓」や「前略」で書き始めてもよいでしょう。
お見舞い状で避けるべき忌みことば〜消える・終わる・衰える・枯れる・壊れる・落ちる・離れる・分かれる・割れる・滅びる・飽きる・嫌う・退く・再び・繰り返す・重ねがさね・返すがえす
入院した後輩へのお見舞い状/挨拶状 (文例・例文)
先ほど山崎君と電話で話し、君の入院を聞きました。学生時代は休むこともなかった君の顔を思い出し、驚いているのですが、その後の経過はどうですか。詳しくは存じませんが、腎臓の病気は疲労も大きな原因といいます。みごとに教員採用試験に合格、母校に赴任して一年が経ち、はりきった疲れが出たのではないでしょうか。授業が気になることとは思いますが、ご家族の心配もあるでしょう。今はゆっくり休む気持ちで養生してください。
もともと健康なんだから、きっと大丈夫。遠からず無事退院の知らせが届くと信じています。お母さんにどうぞよろしく。とりあえず書中にてお見舞い申し上げます。
◆ワンポイントアドバイス
入院の知らせは人づてで知ることが、ままあります。聞いたらすぐに封書で見舞い状を出すようにしましょう。上の例は生死にかかわる緊急入院ではないので、本人宛てでかまわない場合のものです。先方との関係や年齢、病状などの事情で当人以外の身内に出した方がよいこともありますので、可能な限りの確認をしておきましょう。
手術を終えたおばへ 病気見舞い(おじに宛てて)
前略 その後、おばさんのぐあいはいかがですか。手術が二時間ほどで無事すんだと聞いて安心しています。おばさんがいらっしゃらないので、おじさんも何かとご不自由でしょうし、○子さんは、家事をかかえながらの看病で大変でしょう。
私も来週はそちらに行き、二、三日はお手伝いすることができますので、何でも言いつけてください。おじさんもお体に気をつけて。また連絡いたします。 草々
入院中の上司の夫人への病気見舞い
急啓 部長が入院されて十日、ご病状を案じておりましたが、昨日奥様より回復に向かっているとのお知らせをいただき、一同安心いたしました。仕事のことをご心配とは思いますが、皆で無事にやっておりますので、どうかお心静かにご静養されますようにお伝えください。
自他ともに認めるバイタリティーの持ち主である部長が全快される日を、社員一同お待ち申しております。 草々
◆ワンポイントアドバイス
目上の人に出す見舞い状ではとくに忌みことばに気をつけることです。当人や家族を力づけたい時でも、「死」「衰える」や重ねことばは避けるのが礼儀です。自分が先方と同じ病気やけがの経験、知識があっても、細かくアドバイスしたりするのは考えものです。明るく簡潔に、元気づけてあげましょう。
自宅で療養中の年老いた恩師への病気見舞い
急啓 日ごとに秋の気配が深まってまいりました。しばらくお便りをいたしませんで、申しわけございませんでした。その後、おかげんはいかがでいらしゃいますか。
先日、送らせていただきました写真集、ご覧いただけましたでしょうか。手紙に書き添えましたように、小さな山岳会の仲間で撮りだめていた風景写真が、ささやかながらもようやく一冊の本になりました。まだ、技術は未熟でお恥ずかしいのですが、一時のお気晴らしになればと思います。
実は、この冬に○○岳への登山を計画しております。全身を白い羽毛でおおった雷鳥が首尾よく撮影できましたら、必ず写真を持参いたしますのでどうぞお楽しみにしていてください。きっとそのころには、先生も相当回復されていることでしょう。前回、うかがった時のご様子を思うにつけ、そう信じています。
あまりご心配申し上げても「病人扱いするな」とお叱りを受けそうですので、本日はこのへんで失礼いたします。 草々
◆ワンポイントアドバイス
病状を気づかう便りであるかぎり、見舞いの趣旨は明確に述べる必要があります。しかし、相手にとっては気分転換が何よりのものですから、明るい話題の提供を心がけましょう。ただ近況報告が自慢話になり、いたずらに相手をうらやましがらせる結果を招かないよう注意しましょう。
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